今現在、給湯器の動力源として使用されている燃料は主にガス、電気、石油に分けられます。
この内石油に関しては主に灯油ボイラーという形で用いられることが一般的です。
灯油とは原油を蒸留して不純物を取り除いた油に使われる総称であり、かつては菜種や胡麻などの植物油やクジラなどの動物油などをも包括しておりましたが、現在では石油の蒸留油を指すことが一般的となっております。
さて、このページを読まれている方の多くは今現在給湯器の購入や買い替えなどを検討しておられる方がほとんどなのでないかと思います。
そしてその給湯器のうち、灯油ボイラーを選ぶべきなのか、それともガス給湯器を選ぶべきなのかということについてお悩みになられている方も多いのではないかと思います。
そこでこのページではガス給湯器と灯油ボイラーとを比較し、それぞれにどのようなメリット、あるいはデメリットが存在するのかということについて比較をしていきたいと思います。
それでは、早速見ていきましょう。
CONTENTS
ガス給湯器のメリット
手間がかからない
ガス給湯器を使用する最も大きなメリットは「手間がかからない」ということかもしれません。
ガス給湯器も灯油ボイラーも使用をしていく上ではどちらも定期的なメンテナンスが必要になるという点は同じです。
しかしそのメンテナンスの手間や回数などを考慮すると圧倒的にパフォーマンスが良いのはガス給湯器であるとされます。
ガス給湯器は日常的にそれほどメンテナンスを必要としておらず、業者による定期点検を2年に1度ほど受ければ良いという意見もあるほどです。
一方で灯油ボイラーの場合、オイルストレーナーの掃除や灯油タンクの水抜きなどを定期的に行わなければならず、ある程度重労働となります。
給湯器本体の寿命が長い
ガス給湯器は給湯器本体のメンテナンスがそれほど必要ではない上、給湯器本体の寿命も長いことで知られています。
一般的にガス給湯器は10~15年程度で故障をすることが多く、一般的にそれが寿命であると考えられています。
それに比べて灯油ボイラーは数年程度で寿命(故障)が来ることが多く、またそれ以外に小さな動作不良などのトラブルも少なくありません。
給湯器本体のサイズが小さい
ガス給湯器のメリットの一つが給湯器本体のサイズの小ささです。
ガス給湯器は灯油ボイラーに比較して給湯器のサイズが圧倒的に小さく、そのため集合住宅や庭などの設置スペースが狭い戸建て住宅にも簡単に取り付けることが可能となります。
音が静か
ガス給湯器は灯油ボイラーと比較して給湯を行う際の音がかなり小さいというメリットもあります。
特に建物が密集しがちな住宅街の場合、給湯器から出る音が近隣トラブルの原因となることは少なくありません。
特に給湯器は夜間の入浴時に使用されることが多いため「音」は給湯器選びの際に非常に重要な要素となります。
灯油ボイラーのメリット
燃料代が安い
灯油ボイラーのメリットとしては、何といっても燃料代が安いということが挙げられます。
ガス給湯器は主に都市ガスとプロパンガスとに大別され、それぞれで光熱費などもかなり違ってくるため一概に言うことはできないのですが、プロパンガスを使用すると仮定した場合、灯油ボイラーの方が2分の1以下に光熱費を抑えることが可能になるという試算もあります。
こうしたことから寒い地域や何らかの理由でお湯を大量に使う必要がある場合など、灯油ボイラーの方が推奨されることも少なくはありません。
火力が強い
こちらも比較するガス給湯器のタイプにもよるため一概には言えないのですが、灯油ボイラーは傾向としてはガス給湯器に比べ火力が高いことが多いとされています。
そのため「一度に大量のお湯を給湯したい」といったようなことが想定される場合にはガス給湯器よりも灯油ボイラーの方が推奨される場合もあります。